働かないけど会社を辞めない「静かな退職」が増えている原因とは!?会社員で働くことの非効率性を考察してみた

こんにちは、たまこんにゃくです。

あなたは「静かな退職」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

TikTokで爆発的に広がったこの言葉が、従来の働き方に対する否定的な概念となりつつあります。
そしてZ世代を中心に出世を目指さない会社員が増え続けているのです。

かくいう私も出世を全く目指していません。
メリットよりもデメリットの方が大きいと感じているからです。

ただ収入の柱の1つとして残しておきたい、そんな感覚です。
では「静かな退職」の概念と、仕事に人生をかけることへのデメリットを解説していきたいと思います。

 

「静かな退職(Quiet Quitting)」とは

冒頭でも軽く触れましたが、出世を目指さず必要最低限の仕事だけをする人のことを指します。
もちろん残業もしなければ会社の行事にも参加しません。

ただ退職という言葉を使用していますが、実際に退職することもありません。
その働き方からまるで退職を控えている人のように見えるため、そう呼ばれているのです。

元々はアメリカのキャリアコーチ、ブライアン・クリーリー氏が提唱した言葉です。
つまり日本だけでなくアメリカでもコロナの影響以降ワークライフバランスを大事にする人が増えているのです。

かつて日本でも「こち亀」や「釣りバカ日誌」のようなやる気のない社員を題材とした作品が時折登場していました。
ただ悲しいかな彼らの年収は、現在の我々の平均年収よりも多い状況です。

「クレヨンしんちゃん」のしんのすけの父親であるひろしは、かつてさえないサラリーマンと呼ばれていました。
しかし商社勤務かつ年収は約600万円、持ち家に車も所持。奥さんに子供二人、ペットまでいます。
今では所謂勝ち組に該当します。

そんなひろしが弱者男性に「頑張れ」と説教したところで、世間に刺さるわけがないんです。
2023年に公開された映画のことですね、中々に賛否両論な作品ではありますが気になる方は見てみてください。

 

「静かな退職」を選んだ大部分は最初からやる気がなかったわけではない

ここで面白い統計があるのですが、何も「静かな退職」を選んだ人は入社前からその選択をして就職活動を行っていたわけではないということです。

考えてみたらそうですよね、元々働く気のなかった人であればフリーターやニートを選択しているわけです。
就職活動って自己分析や履歴書の作成、面接などをこなしていかなければなりません。

例え食い扶持を確保するためとはいえ、それなりに労力が必要となります。
特に新卒の時は約1年間をかけて就職活動を行います。

大分働き方が変わってきたとはいえ、未だに日本はいい学校に行っていい会社に勤めることが美徳とされています。
いわば学生生活の集大成として就活が位置付けられている以上、最初からやる気がないなんてことは考えにくいです。

 

「静かな退職」が増加している原因とは!?

大半の学生は元々働く気がなかったわけではないというのは、前項でも記載しました。
もちろんずっと学生を続けていたい、働きたくないって気持ちや葛藤はあるでしょう。

だけど社会に対して貢献や活躍したいって気持ちもあるはずです。
自分の力だどれだけ社会に通用するか試したい思いもあるでしょう。

ただ実際に働いてみると、そうした思いと現実とのギャップに挟まれて出世したいという気持ちがそがれてしまうのです。
その理由を大きく分けて5つに分けて解説します。

 

無意味な目標設定

会社ではキャリア採用でもなければ大抵は平社員として入社します。
そして経験を積んで管理職にステップアップするのが一般的です。

ではステップアップするためには何が必要かというと、会社に評価してもらうことです。
現在多くの会社では人事評価制度として以下の2つを組み合わせて行っています

●定量・・・数値化できる実績
例)売上・利益・経費などの向上や削減

●定性・・・数値化できない実績
例)従業員満足度向上・資料作成の効率化

高度経済成長期以降バブル期まではスパルタ教育が多く「営業成績何%達成しろ」なんてパワハラじみた目標を立てられたものですが、現在はどちらかというと自身で目標を立ててその達成に対して自身と上司から評価するというケースが多くなってきました。

前置きが長くなってしまいましたが、この自分で目標を立てるという行為が煩わしいのです。
向上心が高く成績を上げてどんどん出世していきたいって人なら別ですが、大抵は生活のために働いています。

特にZ世代を中心に最低限の給料で定時で帰ってプライベートを充実させたい人が増えてきているのも事実です。
結婚したいって人も減ってきているので、自分の分の生活費さえあればいい人が多くなったのも影響しています。

だから目標を立てないってのはありですかと上司に聞く新卒社員もいると聞きました。
ちなみに私が会社員であることの一番嫌いなことはこの目標を立てるということです(笑)

 

不明瞭な評価制度

前述の目標設定と関連する内容にはなりますが、評価制度が客観的にみて適正な会社は多くありません。
結局は上司の主観的なさじ加減になるからです。
昨今のパワハラによる従業員の自死問題も、結局のところは嫌いな人間に対して正当な評価ができていないから起きています。

大企業であれば制度がしっかりしているところが多くなりますが、逆に管理職の役割が埋まっていて出世に時間がかかるという別の問題もあります。

頑張ったけどそれが評価に結び付いていないと従業員が感じてしまうとモチベーションの低下にもつながります。

私の会社でも評価制度を実施していますが、定量面は数値なので評価はそれなりに適正だと思います。
しかし定性面は数値化できていない部分もあり、本当に適正なのか疑問に感じてしまう部分が大きいです。

自分ではできていると思っても上司からいまいちと評価されるときもあり、それって主観ではないかと思ってしまいますね。
もちろんその逆もありでモヤモヤが残ります。

 

出世することによるストレスの増大

夢のない話を言ってしまうと、管理職ってメリットが少ないんですよ。
一応私も管理職についていますが、正直一般社員から見て給料がそれほど高いというわけではありません。

それなのにほぼ定時で帰れる一般社員に比べ、足りない部分は残業で力押しでやりくりしているという現状です。
人員を増やしてくれと頼んでも、それでも運用できているからあまり乗り気ではありません。
残業してやっと回しているという現状をもっとよく知ってもらいたいものですね。

私の会社は残業に関してはきっちりしていて1分単位で残業代が支給されますし、有給休暇も消化ができているため恵まれていると思います。
ひどいところはサービス残業が常態化しており、それを当たり前顔で武勇伝にする上司とかいますからね。

以下記事でも記載していますので併せてご覧ください。

 

残業時間の抑制

管理職になることで残業が増えるという現状はありますが、それに対して労働基準法が重くのしかかります。
簡単に記載すると従業員の労働時間が多くなると健康問題に発展するため、労使協定を結んだり割増賃金を支払ったりと制約がでてくるわけです。

色んな企業でも対策が実施されています。
一番簡単なことは残業を減らすことです。

残業をしなければいけないのに残業を減らすって無茶な要求だと思いませんか?
今までやっていた工程を減らす等など、やりくりして残業を減らすという力技で乗り切ります。

本当はAIによる自動化なんてできればいいんでしょうけど、そんな予算ある会社なんて多くありません。
力技でやるとどうなるかというと、やっぱりミスは増えます。

生産性もモチベーションも低下します。
だって残業しないといけない分量をこなさなければいけないのに、残業しないから給料が減るんですから。

 

働き方の多様化

一昔前みたく終身雇用が当たり前ではなくなったため、転職に対してネガティブな印象は日本でも減ってきました
そもそもアメリカでは転職する人を向上心のある挑戦的な人というとらえ方をしているのに、日本では我慢強くない人というとらえ方だったのがおかしい気もしますが。

さらにコロナ下の影響もあり在宅ワークも選択肢として選べるようになりました。
わざわざ出社して8時間拘束されなくても働く方法がいくらでもあります。

YoutuberやSNSのインフルエンサーが台頭してきた現在では副業が一般化してきました
企業でも副業を解禁しているところが徐々に増えつつあります。
国ですら投資を推奨していますからね。

別に一企業に固執してそこで出世して給料を上げようとしなくてよくなりました。
むしろ副業をやってみて思うのは、出世して給料を上げるってすごく効率が悪いんです。
特に若い世代ほど時間がかかります。

だったら最低限の仕事だけやって、後は副業で稼ぐっていうのがコスパのよい働き方で魅力的に見えるのです。

 

会社に対して不満がある人はどんどん「静かな退職」をすべき理由

普通のブログならここで対策とかモチベーションを上げる方法を書くところだと思いますが、当ブログのタイトルを見てください。
リタイアを目指す」なんです、そんなことをいうわけがありません(笑)

少しまじめな話をすると、私も会社員をしてきて何人か鬱で退職した現場を見てきました。
キャリアアップをしていって役職までついたのに、激務とプレッシャーから結局辞めてしまっては元も子もありません。

働き方が多様化している中で、出世を目指さず最低限の給料だけもらい続けて働くというのも選択肢の一つとして加えてみてください。
特に今の会社にしがみついて頑張らないととストレスを抱えている方には発想の転換をして欲しいと思います。

会社にいなければ生活できないのではなく、あくまで収入を稼ぐ一つの手段なんだと。
そして副業や投資などで複数の収入の柱を持つことで、会社の給料をあてにしなくても生活できるようになれば仕事に対するストレスは軽減されます。

よく洗脳の常套手段として使われるのは逃げ場をなくす方法です。
つまりは家族や友人・恋人との連絡を絶つように指示し、そこしか自分の居場所がないように錯覚させるのです。

ブラック企業で働いている人が他人から辞めるように勧められても一向に辞めず、最後は過労死にまでなってしまうというのも一種の洗脳状態になっているからでしょう。

会社は沢山あるし、働き方も沢山あります。
稼ぎ方だっていっぱいあるのだから、自分にはこの会社しかないって思う気持ちを捨てるところから始めましょう。

 

まとめ

結論から言いますが私はこの働き方には賛成です。
企業側の人間から見たらやる気のないって思うかもしれませんが、別に仕事に手を抜けと言っているわけではありません。

最低限言われたことはこなすという前提で、その後の働き方については自由が認められるべきであるという考え方です。
それが認められていない会社が多いから退職代行なんて仕事ができているんですよ。
ちゃんと労使で話し合ってキャリアプランが明確にできているなら問題なんて起こってないはずなんです。

このような働き方が話題になっているのは、従業員の目的に合った働き方にアップデートされていないことが原因ではないで

最後までお読みいただきありがとうございました。

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