ボードゲーム初心者におすすめしたいマーダーミステリーの魅力とは!?
こんにちは、たまこんにゃくです。
ボードゲームっていうのは流行り廃りがよくあり、過去には「人狼」や「リアル脱出ゲーム」がブームとなりました。
もちろんそれらは現在でも熱心なボードゲーマー達によってイベントが頻繁に行われています。
そして今回紹介する「マーダーミステリー」は2019年頃から話題になっている旬なボードゲームなのです。
私も以前から名前くらいは聞いていたのですが、つい最近初めて何ゲームかプレイしてみたのでその感想と魅力について紹介したいと思います。
「マーダーミステリー」とは何か?
具体的にどんなゲームかというと、推理小説の登場人物になって与えられたミッションをこなすゲームです。
推理小説といっても色んなキャラクターがいますよね?
探偵や犯人はもちろん殺人現場の目撃者や事件に関わった脇役たち。
それらの配役を参加者が演じて物語を作っていきます。
サスペンス劇場や名探偵コナン、金田一少年の事件簿のような作品を追体験できるといえば、わかりやすいでしょうか。
起源としては欧米圏で19世紀から20世紀にかけてパーティーの余興として遊ばれてきたようです。
近年では中国でも盛り上がりを見せており、人狼要素を盛り込んだことから日本でも各地で開催されるほどブームになりました。
犯人を見つけるといっても「人狼」のように狼を探すことだけが目的ではなく自分自身の役割に応じたミッションがあるため、ミスをした人に責任を追及するような殺伐した状況に陥りにくいため、ボードゲーム初心者にもとっつき易いと思います。
また密談をする関係上人狼よりは室内のスペースが必要ですが、「リアル脱出ゲーム」よりは場所を取りません。
なので私個人の見解では
・プレイ難易度
人狼>マーダーミステリー>リアル脱出ゲーム・必要な室内スペース
リアル脱出ゲーム>マーダーミステリー>人狼
といったところです。
まぁプレイするゲームや環境にもよりますけどね。
人狼ゲームについては以下記事でも取り上げてますのでよかったらご覧ください。
遊び方解説
まずこのゲームには人狼のようにランダムで配られたカードによる役職によってセオリーがあるわけではなく、用意されたシナリオ内の役職に各プレイヤーを当てはめていく形式になります。
そのため村人、占い師、人狼といった決まった役職があるわけではなくシナリオ毎に探偵、住職、新聞記者といった様々な立場のキャラクターが存在します。
マーダーミステリーを行う上での一番の注意点は、シナリオ毎に犯人が決まっているため一度プレイしたシナリオは二度と遊べないということです。
動画配信などを参考にする場合は気を付けてください。
プレイ時間はおおよそ2~3時間とそれなりに長丁場です。
人数はゲームにもよりますが、平均的には5~10人程度となります。
ちなみに私が初めてプレイした「九頭竜館の殺人」はプレイ人数は7~9人でした。
ちなみにプレイ人数の中にはゲームの流れの説明やタイムキーパーを行うGM(ゲームマスター)にも一人必要です。
私がプレイした時にはGMがいたのですが、ゲームによってはGMを置かなくてもできるようです。
では続いてゲームの流れを見ていきましょう。
①配役決めと台本読み
まずはGMによりシナリオのプロローグの読み上げが行われます。
といっても「〇〇旅館で殺人事件がいついつ起こりました。現場にいた人物はこの〇人です」といった簡単なもの。
そこからいよいよ配役決めに移ります。
犯人になりそうな役職(殺された人が社長ならそのNO2等)でもいいですし、犯人を捜す役職(新聞記者や探偵等)を選んでも自由です。
ただ配役には裏の顔が設定されており、探偵を選んだから金田一 耕助の役回りがあるというわけではありません。
もしかしたら探偵と名乗っているが実は詐欺師だったとかの場合もあります。
また必ずしもプレイヤーと配役を同じ性別にする必要はなく、例えば男性が女性の配役を選んでも問題ありません。
配役が決まったらGMによって台本(ハンドアウト)が配られます。
ここには配役の設定と本人に与えられたミッションが記載されています。
台本を読む時間は大体10~20分程度与えられます。
例えばこんな感じです。
A(女性)20歳
登山サークルのメンバー。
本来は無謀な真冬の1泊2日の登山には反対していたが、想いを寄せていたBからの誘いもあって参加を決意した。
参加したサークルメンバーはAを含め、B、C、Dの4名
案の定雪崩に巻き込まれそうになるも、近くの山の家の老夫婦の家に一泊させてもらえることになった。
せっかくのチャンスなのでこの機会に想いを打ち明けようとBの寝ている部屋に侵入を試みる。【行動リスト】
20:00 サークル仲間C、Dと老夫婦と食事。Bは眠くなったからと先に老夫婦が用意した寝室へ。
21:30 老夫婦の使用人が家に到着。何やら忘れ物があったらしくそのまま一泊することに。
22:00 早めに消灯。使用人が何やらそわそわして外に出ていった。これはチャンスと想いを伝えにBの寝室へ向かう。
22:15 部屋に入るもBは寝ているようだった。起こしたら悪いと思い電気は付けなかった。ふと足元を見るとBのペンダントが近くに落ちてあり、一度サークルで遊びに行ったときに思い出として一緒に買ったものだったためつい懐かしく持って帰って来てしまう。落ちていたものだし明日返そうと思いそのまま寝床についた。
5:00 Cの叫び声で目が覚めた。Bは夜中に何者かに殺されていたらしい。自分は殺していないがペンダントを持っているので絶対に疑われる。どうにかしなければ・・・
<メインミッション>
Bを殺した犯人を見つけること
<サブミッション>
ペンダントを誰にも見つからずに処分する
ざっと作ってみました。
このシナリオはオリジナルなので安心してください(笑)
このように誰しも犯人に疑われそうなやましいことが書かれています。
面倒なのは直接Bを殺した犯人じゃないが別に殺人をしている猟奇殺人犯が紛れてるケースです。
疑いはどちらにも向けられますので、人狼でいう狂人のような人物が少なからず存在しています。
なので犯人になったからといって緊張する必要はありません。
あと台本は常に持ち歩けるので覚えなくても大丈夫です。
ただどこに何が書いてあったかは何となく把握しておくようにしましょう。
②捜査フェイズ
ここで犯人を突き止めるための行動を行います。
時間としては20~30分程度。
GMから事前に数個のチップを渡され、そのチップの数だけプレイヤーは机の上に置かれたカードを調べることができます。
カードには他の配役の隠し情報や所持品を調べることができます。
その中でも自分の持ち物としてもよいものもあり、これが事件解決に大きく役立つ可能性もあります。
また特殊な所持品を持たなければ調べられないカードが存在します。
例えば金庫の中を見ようと思ったら、所持品の金庫の鍵がなければいけない等。
この操作フェイズでもう一つ大事な行動があり、それは密談です。
プレイヤーの1~3名を誘い他の人に聞こえないように協力を持ち掛けます。
これはサブミッションをクリアする上でも重要なアクションとなりますが、ここで気を付けなければいけないのは相手が本当に協力するに値する人物かということです。
自分の情報を公開したことで不利になる場面も多々あるため、中途半端な信用であれば後悔しないほうがいいと思います。
Aにとってはペンダントを持っていることは誰にも知られてはいけないのですが、それを迂闊に話してしまっていいのかということですね。
悪意ある人間に犯人にされてしまう可能性がありますからね。
またサブミッションが一部共通している人物も存在しますので、交渉を持ち掛けてもいいかもしれません。
「自分の所持品〇〇をあげるから相手の情報▲▲が欲しい」等、相手が〇〇を手に入れることがサブミッションであればどんな情報でも引き出せるでしょう。
③討論フェイズ
捜査フェイズが終わったら今度は全体での討論時間があります。
一人ひとり発言する時間と全体で話す時間がそれぞれ存在します。
人狼でいう追放会議と似ていますが、基本的に一回目の討論では犯人の投票は行いません。
②→③→②→③→投票
というように捜査と討論を2回ずつ行ってからの投票が基本です。
もちろんシナリオにもよりますがね。
討論フェイズというと身構えてしまう人がいるかもしれません。
人狼であれば発言力が弱い人や考察が得意でない人は疑われたり狼側からはスケープゴート(濡れ衣を着せられる)にされてしまう経験をした方もいると思います。
しかしマーダーミステリーでは考察や発言が得意でなくても自分の持っている情報を公開できる範囲で行い、捜査に協力するということもできます。
そこが面白味の一つでもあります。
役割分担がしっかりできていれば考察をする人、情報を集める人、協力者を集める人と全員が得意なジャンルでゲームを楽しむことができます。
④投票~エンディング
捜査フェイズと討論フェイズを2回ずつ終えたらいよいよ犯人とおぼしき人物を投票していきます。
一斉に投票する場合と、一人ずつ挙手して投票していく場合があります。
そしてGMもしくは特定の勝利条件を達成した人物によってエンディングが読まれます。
ここで面白いのはエンディングは複数用意されているということです。
犯人を見つけたか、誰かの勝利条件が達成されたかによって変わってくるということです。
その後サブミッション等各々の勝利条件のポイントを計算して終了になります。
ここで感想を言い合うのもまた面白いです。
これで約2~3時間が経過しているわけですが、実際にプレイしていた感覚だとあっという間です。
ただ途中で一人でも予定があって退出した場合はゲームの続行が難しくなるため、十分な時間を確保できていないのであれば参加自体を辞めたほうが迷惑にならないと思います。
マーダーミステリーの魅力とは!?
このゲームの一番のおすすめなところは、敷居の低さにあると思われます。
つまり初心者であってもとっつき易いゲームであるということです。
ボードゲームには大小様々な勝ちパターン、要するに定石が存在します。
しかしマーダーミステリーはシナリオによって役割や勝利条件が変わるため、定石が作られにくいのです。
またルールも全員が一斉に登場人物の設定を読むので、上級者との差があまり出ないようになっています。
ここがネタバレ厳禁にしているところのメリットとも言えますね。
それに初めてプレイする人にどんなゲーム?と聞かれても、推理小説の登場人物になって事件を解決していくゲームと伝えると想像しやすいというところもあります。
加えて各登場人物に裏の顔が設定されていることも初心者にとってはありがたいと感じられると思います。
もちろん裏の顔があることで物語が複雑化されているのは事実です。
しかしそれによって誰しもが怪しい行動をとらざるを得ないということです。
例で作ったシナリオでいえば、Aは事件現場となった寝室に侵入しているため殺した犯人と疑われても仕方ない部分があります。
そういった細かく疑心暗鬼に陥る行動が散りばめられているため、犯人が見つけにくくなっています。
なので嘘をつくのが得意でなくても勝手にプレイヤー同士で怪しんでくれるため、そこに上手く乗っかっていけばいいのです。
最後にこのゲームは勝敗をそこまで求めていないということがあります。
心理系ゲームであれば負けたチームが戦犯を探すという光景がよく見られます。
しかしこのゲームは物語を作っていくため、勝った負けたよりも真相どうだったかというシナリオについて関心があるプレイヤーが多いのが特徴的です。
犯人を当てられなかった場合は確かに悔しさもありますよ。でもだからといって誰それが悪かったという話には発展しないんです。
途中で脱落するプレイヤーもいないため、初心者であっても最後までゲームを楽しむことが可能なところも本ゲームの魅力ではないでしょうか。
まとめ
マーダーミステリーに関していえば誰しもがとっつき易くドラマを作り上げる感覚でゲームに参加できることが魅力と伝えてきました。
ある程度の人数を集めることと、シナリオを毎回買わなくてはいけない(無料のシナリオもネットで公開されてますが)ことがハードルの高さではありますが、イベント等も頻繁に行われているため一度参加してみてはいかがでしょうか。
これを機にボードゲームに興味を持ってくれる人が増えたらいいなと個人的には思っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。