Mrs. GREEN APPLEの新曲「コロンブス」のMVはなぜ炎上したのか?歴史上の人物を扱う時の問題点とは!?

こんにちは、たまこんにゃくです。

大人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」の新曲である「コロンブス」のMVが2024年6月13日に公開停止になりました。

公開からたった1日での停止に驚いた方も多いでしょう。現在では一種の炎上騒動にも発展しています。
実は私も運よく公開されたPVを見ており驚いたというのが正直なところです。

なんで1日しか公開してなかったMVを見れたかというと、私がミセス大好きだからというのがあります。
まぁそれは置いといてカラオケをメインに据えているブログなので、新曲は常にチェックしているからというのもありますね。

ではなぜ公開が停止になったのか、そして歴史的観点から見る問題点を取り上げていきたいと思います。

 

Mrs. GREEN APPLE」というバンドについて

もう今更紹介するまでもないと思いますが、人気3人組バンドとして2023年には「レコード大賞」も取っています

私はデビュー当時の遊戯王のエンディングを歌ってた頃から好きで知っていたのですが、当時は普通のバンド形式でした。
それからメンバーの脱退、活動休止を経てバンドというよりはダンス&ボーカルグループとして活動し始めてからの方が知名度格段に上がりました。

出す曲出す曲サブスクの上位にランクインしており、カラオケでもよく歌われるほどのメジャーバンドとなりました。
若い人で知らない人は少ないんじゃないかと思います。

そして近年は「Creepy Nuts」や「YOASOBI」といったアニメ主題歌を通じて海外の人にもよく知られる日本のアーティストが増えました。
ミセスの「インフェルノ」はTBS系アニメ「炎炎ノ消防隊」の主題歌としても知られています。

沢山の人に見られるようになったということが、今回の楽曲の炎上にも繋がっている部分にもなりますが。

 

「コロンブス」という楽曲について

現在は公式でMVを削除して楽曲だけアップされている状態です。

タイトルからもわかる通り歴史上の人物であるクリストファー・コロンブスについて取り上げられています
MVではメンバー3人がコロンブス・ナポレオン・ベートーベンに扮して類人猿に対して人力車を引かせたり、乗馬や楽器の演奏方法を教えるといった内容でした。

私がこのMVを見た第一印象は、なんか楽しそうってだけでした。
そしてコメント欄を見たらその時点でも差別的表現があるということは書かれていました。

そうなんです、今回炎上したのが類人猿に対して白人が奴隷のようにして扱っているというところなのです。

公式から発表された見解としては「年代の異なる生命がホームパーティーするイメージだった」とのことです。
楽曲を聞いた限りでは明るい曲調ですし、差別的表現も見当たりません。

ただ寄せられた批判的なコメントを読んで、あぁなるほどそう捉えられても仕方ないと考えを改めました。
私がミセスに対する好意的なバイアスが、受け取り方も好意的にしていたのではないかなと思います。

 

コロンブスに対しての歴史的な評価

歴史を義務教育でしか習っていない人であれば、せいぜいアメリカ大陸を発見した人くらいの印象でしょう。
厳密にいえばコロンブスはインドを発見しようとして、結果見つけたのがアメリカであったわけですが。

時は大航海時代と呼ばれる15世紀後半、当時は地球が球体である説はまことしやかに信じられていましたが、それが真実であると確証はされておらずまだまだ未知の領域でした。

そこでアジアに興味を持っていたコロンブスは、西廻りでアジアに向かう計画を立てたのです。
そして1492年8月3日、スペインウェルバのパロス港からインドへ向かう船旅が始まりました。

そして同年10月12日にとある島に辿り着きます。
そこには現地人もおりコロンブスは島名を「サン・サルバドル島」、現地人を「インディオ」と名付けました。

これが未だに続いており、アメリカなのに先住民がインディアンと呼ばれている語源になったのです。

現地人はコロンブス達が持ってきた赤いボンネット帽や首にかけるガラス玉の数珠といった安物をあげると非常に喜んだと言われています。
また武器もなく、剣の刃の部分を持ってケガをしてしまったのです。

これを見たコロンブスは「彼らは純粋ですぐにキリスト教徒になる、そしていい奴隷になる」と評しました。
ここからわかるように、友好的に接しようと思っていたわけではないのです。

そう彼らは新大陸の発見者であるとともに「侵略者」なのです。

 

悪人としての一面

まず初めに言っておきますと、当時のヨーロッパの人たちは白人至上主義があるためコロンブスだけが悪人であるというわけではありません。

特にアジアやアフリカの人たちは植民地化による奴隷化が当たり前に行われていました。

日本人に馴染みが薄いのは、その当時徳川幕府が鎖国を行っていたからに他なりません。
開国後もイギリスが他の国を出し抜くために日本と比較的好意的な条約を結んだから、他国もその条件を踏襲したため侵略されるということがありませんでした。

ただ今現在ではそういった侵略者に対しての歴史的評価が一変しています。
2020年にはアメリカでコロンブス像の首が落とされるという事件も起こっています。

友好的であった先住民に対して金を奪い、奴隷化してしまいには虐殺するという行為が歴史的犯罪者として500年経った今非難を浴びているのです。

今回何がいけなかったかというと、間違いなく類人猿を登場させたことです。
その意図はなかったとしても、先住民であるインディアンを文明の遅れた猿と表現し、人力車を引かせて(=奴隷化)、乗馬や楽器の演奏方法を教える(=植民地化)と捉えられてもおかしくはありません。

 

まとめ

今回の炎上を受けて、創作物を発表する時の制約が以前より強まっていることを改めて感じました。
よく映画を作るときに、黒人を必ず出さなければいけないとか女性を活躍させなければならない。
同性愛者を出さなければいけないとかほんとに大変だなと思います。

だけどその創作物が大多数の人、それもYoutubeなど簡単に海外の人も見られるようになった以上発表する前にそれによって不快になる人がいるかどうかということを考えさせられる時代に来ているのだと感じました。

例えば日本人では天下人として知られる豊臣秀吉も韓国の人からみたら侵略者ですからね。
歴史上の人物を扱う時には背景もしっかりと考察した上で取り上げなければいけません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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