高級カーシェア投資詐欺から見る高利回りの副業の危険性とは!?

こんにちは、たまこんにゃくです。

最近詐欺が流行っているというニュースが横行しています。
といいますか私自身にも色々な投資案件が舞い込んできている状況です。

コロナの影響でしょうか、はたまた老後資金2000万円問題でしょうか。
原因としては様々考えられますが、やはり狙われるのは知識的に乏しい20~30代の若年層です。

そこで今回取り上げるのが高級車専用のカーシェア会社の投資詐欺のケースです。
こちらはまさに20~30代を狙った手口で、内容は違いますが車の売買を利用したビジネスは私も実際に勧誘されたからというのが取り上げる理由です。

ではまずどういったビジネスなのかについて解説していきます。

 

高級カーシェアビジネスの概要

私が今回取り上げたのは、2020年11月20日付で破産を東京地裁に申請した高級カーシェアサービスを運営している「Sグループ」のことです。
会社名は具体的に出してないですが、調べてもらえればすぐわかります。

ちなみに私が以前騙された空気清浄機の会社もS社でした。

Sという社名には気を付けたほうがいいかもしれません(笑)
会社は東京豊島区南池袋にあり、カーシェアの投資者を2018年頃から募集していました。

マッチングアプリを使用して出資者に無料の会員登録をさせ、高級車を選んで購入するという仕組みです。
高級車は中古ではありますがポルシェやベンツ、レクサスにレンジローバー等がありました。

購入した際には以下の3つのメリットが享受できるとの説明を受けられるとのことでした。

①購入時に車両代金の約1割の報奨金が支払われる
②毎月1万円の配当金が支払われる(カーシェア利用料の5%の場合もあり)
③7年の契約満了後にはカーシェア会社が1台100万円で買取を行う

※契約時期によって若干の差異はあるようです

さらに毎月のローン代金や保険料は全て出資者の口座へ入金されるため、購入した人が金銭的な負担をする必要はありませんでした
また他の出資者を紹介して契約すると、10~15万円程度の紹介料が支払われるという制度もあり被害者を増やす原因にもなっていました。

ちなみに出資者は購入した車を利用することはできず、そもそも実物を見たことない出資者がほとんどだったといいます。

 

主なターゲットと経営破綻の弊害

年齢層としては20~30代の若者が中心で、ローンの経験がない人がほとんどだったようです。
また年収も300~400万円と高級車を購入するには経済的に厳しい層が中心でした。

どうして支払い能力が足りていない人が高級車のローンを組むのに積極的かというと、出資者に金銭的負担がないことが大きいでしょう。
そして住宅ローンよりも自動車ローンの方が審査に通りやすいという現状もありました。

若年層が狙われたというのは車の知識に詳しくなく、詐欺などに騙され慣れていないというのも理由にあります。

結果的には約600人程度が投資に参加していたとのことでした。
中には1000万円を超える契約をしていた人もいました。

S社が倒産したとなった時彼らに残されたのは多額の負債です。
しかしそれでも車が戻ってくるならまだマシでしょう。

大多数はそもそも自分の車が今どこにあるのかすら知らないのですから、車両置き場とされている埼玉県川口市内の駐車場に大勢の出資者が自分の車を探しに来たといいます。

その内何人が購入した車を発見できたのでしょうか・・・

どちらにしろ約600名の出資者の大半は、毎月自身の生活費を上回るローンを返済しなければならなくなりました。

 

計画的詐欺の可能性があった「破産Xデーメモ」

ここまでSグループの投資について詐欺と伝えてしまっていますが、もちろん100%詐欺と断定しているわけではありません。

当初は本当に還元するつもりで事業を進めていたのですが、経営状況の変化によってやむを得ず破綻になってしまった可能性だってあります。
コロナの影響なんて予測不能でしたからね。

しかし埼玉県川口市内にて廃棄資料の中から「破産Xデー」に関するメモが発見されました
誰が書いたものか定かではありませんが、「10月位まで」といった記載がありました。

これは2020年10月のことで、10月8日に業務停止が行われたことからメモの内容と一致しています。
ただこれだけで詐欺と決めつけるのは難しいでしょう。

再建を考えた上での最悪の事態として破産を準備していた可能性ももちろんあります。
けれど400万で買った車に対しての査定額は、車体の破損などもあり20万円だったものもありました。

そのため格安で仕入れた車を高額なローンで組ませて逃げ切るビジネスモデルであった可能性が高いと私は考えてしまいます。
そもそも再建を考えているのであれば「Xデー」なんて言葉を使うのかというところも甚だ疑問です。

 

90台の「未納車」が明らかに

Sグループの投資案件に参加した出資者は約600名で、契約した車両台数は650台といわれています。
数が合わない理由は一人で複数台契約している方がいるからです。

そして650台のうち90台が納車されていないことが2020年12月10日付で発覚しました。
つまりは存在しない車を契約した人がいたということです。

これが事実なら詐欺らしいという曖昧な表現ではなく、ほぼクロでしょうね。
追及したところで「近日中に納車予定だったから詐欺ではない」といわれるのが関の山でしょうが。

銀行でなら車検証が必要なく車名と年式だけでローンが組めてしまうともどうかと思いますが、ここで問題なのは自身で車の管理をしないカーシェアという制度を利用して車両が存在しないことを隠していたことです。

まぁ全ての車両が存在していないというわけではないようですので、資金繰りが難しくなったためよりコストのかからない方法で資金調達をしていたというのが真相ではないでしょうか。

 

カーシェア投資から見る詐欺の見極め方

約600名の生活を一変させたSグループは断罪すべきものではありますが、やはり騙される方にも落ち度があったといわざるを得ません。

私も色々騙されてきた過去があるからこそわかりますが、旨い話なんてものは存在しません。
利益を得るためには何らかのリスクを許容する必要があります。

カーシェア投資の話を誰かから誘われたとして、どこに危険性があるかというところに着目して解説していきます。

 

ノーリスクである

ローンや駐車場代をSグループが全額負担するため、出資者はびた一文出さなくても配当金だけを享受できるというところです。
つまりはノーリスクをうたっているというところですね。

前述しましたが、投資にはリスクはつきものです。
利益を得るのだから当然ですね。

しかし詐欺案件はさも当たり前のようにリスクがないから安全であると主張してきます。
確かに計画的に倒産してしまうから詐欺をする側にとってはノーリスクですね(笑)

100歩譲って金銭的な負担はないというのが正しいとしても、支払いが滞るという可能性が今回でいうリスクとなります。
年収的に見合わないローンを組まされた時点でおかしいと気づくべきでした。

 

高額な紹介システム

なぜカーシェア投資に600名もの人が出資してしまったかというと、紹介料が高額であったからです。

紹介した出資者が契約をする度に10~15万円支払われるというのは魅力的な副業になります。
目先の利益のために友人や知人を勧誘してしまった結果、被害が拡大してしまいました。

もちろん様々な商品に紹介料のシステムは導入されているため、それだけで詐欺と決めつけてしまう必要はありません。
ただマルチ商法などのように人を紹介することのメリットが極めて高く、紹介システムが充実している商品については気を付けましょう。

そもそも儲かるビジネスモデルであるなら、わざわざオーナーを集って利益を分配しなくてもいいわけですからね。
本来紹介料はおまけくらいの感覚であるべきなんです。

 

世間の認知が浸透していなく話題性のある商品

危険なのはテレビやネットで話題を集めているものに便乗した商品です。

例を出せばシェアハウスや仮想通貨、コロナの持続化給付金などです。
これらについて専門的な知識がある人は少ないでしょう。

だから常識的に考えておかしいと思うような収益モデルであっても「そういうものか」と納得してしまうのです。
株で元本保証だと聞かされたらそんなものあるわけないと思いますが、カーシェアだとありえると思えたから投資する人がこれほど多かったわけです。

中には本当に利益を享受できる制度もあります。
けれど世の中には怪しい商品が溢れています。

それを自分で調べて取捨選択ができる能力が必要になってきます。
はっきりいってしまえば、あなたが富裕層か業界の関係者でなければそんな旨い話が舞い込んでくるはずがありません。

ましてSNSで流れてくる情報なんて、見かけた時には既にピラミッドの末端にいると考えた方がよいでしょう。

 

まとめ

私は今回のカーシェア投資を詐欺であると前提して話を進めていましたが、実際に詐欺を立証することは難しいです。
出資者に還元しようと当初は考えていたが、結果として事業の継続が不可能になったといわれてしまえば詐欺ではありませんからね。

そういえばクラウドファンディングで1万円を出資すれば「一生涯納豆無料パスポート」がもらえるという広告を大々的に打ち出し、結局一万円食べる前にパスポートを不当に没収して炎上した某納豆店舗がありましたよね。

あれなんて典型的な例で、詐欺なのか経営計画が甘かっただけなのか判別がつきません。
まぁ正直なところ真相は経営者の頭の中にあるため明らかにはできませんが、世の中にはあなたをどうにかして騙そうと新たな詐欺のスキームが常に生まれています。

当ブログでも引き続き色々な案件を紹介していこうと思っていますので、是非とも参考にしていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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